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地域活動コラム

まちづくりインタビュー

地域に「顔が浮かぶ人」を増やしたい――とつかママつながりラボが紡ぐ、ゆるやかなつながり

とつかママつながりラボ小笹さま
地域に「顔が浮かぶ人」がいる安心を、次の世代へ
「すごく仲良くならなくてもいい。いつも一緒にいなくてもいい。」
小笹さんが目指しているのは、地域の中に「なんとなく知っている人」がいる暮らしです。
2019年に始まった「とつかママつながりラボ」、そして2024年から始まった「つむぎマルシェ」。人と人とがゆるやかにつながる地域をつくりたい——そんな想いを紡ぎ続けています。
活動の原点と、小笹さんが思い描くこれからの未来を紐解きます。

「ゆるいつながり」が活動の原点
小笹さんが活動を始めたきっかけの一つは、ご自身が育った環境にありました。
子どもの頃は、近所に自分のことを知ってくれている大人がいて、会えば自然に話す子どもたちもいる。地域の人々と繋がりがある環境は、小笹さんにとって当たり前の風景でした。
しかし、その原風景は小児看護師として働く中で大きく揺らぐこととなります。
病棟では、「夫以外に頼れる人がいない」「早く育休から復帰したい」と話すお母さんがいる一方で、友人や地域の人に支えられながら笑顔で過ごすお母さんにも出会いました。
また、東日本大震災では、保育園と連絡が取れず帰宅を急ぐ職員と、地域の友人に子どもの迎えを頼める職員の姿も目にしました。
「この違いは何なんだろう。」
その疑問を抱えたまま子育て支援について学び続ける中で、小笹さんは「地域に頼れる人がいることは、心の安心だけでなく、有事の際にも支えになる」と実感していきました。
顔見知りがいて、困った時に顔が浮かぶ人がいる。
そんな"ゆるいつながり"が地域にあればいいな——その気持ちが活動の根っこになっています。

人が集う場から、「つむぎマルシェ」へ
親子が自然と集える場が必要なのでは、と考えていた小笹さん。その後、自身の子育て中に出会った「こまちぷらす」にパートナーとして参加しました。
そして、2019年。
「こまちぷらす」から行政とのコラボイベントの声が掛かったことをきっかけに、同じ地域で子育てをしている親子が一緒に集えるイベントを企画。
そこから「とつかママつながりラボ」の活動が始まりました。
その後コロナ禍になり、人と直接会うことが減ったことで、改めてリアルに顔を合わせ、他愛もない話をすることの大切さや、ありがたさを感じるようになった小笹さん。
「やっぱり、リアルに会うことに勝るものはない。」
そんな思いから2024年に始めたのが、約半年に1回の頻度で開催している「つむぎマルシェ」です。

9月に開催したマルシェでは約10店舗が出展し、トルコランプづくりや苔玉づくり、マクラメ編みなど、親子が一緒に楽しめる体験を中心に開催しています。
準備期間は約3か月。
出展者一人ひとりと「誰に届けたいか」「どうしたら喜んでもらえるか」をじっくり、丁寧に時間をかけてイベントを作り上げています。

出会いが、また新しいつながりを生む
活動を続ける中で、小笹さんが何よりうれしいと話すのは「イベントの外で新しいつながりが生まれていること」です。
出展者同士が別のイベントで再会したり、コラボ企画を始めたり、お客さんだった人が次のイベントの際には出展者になったり。
「私は場を作っただけ。でも、そこから枝分かれするように、繋がっていく。その様子を見ていると、やってよかったなって思います。」

運営メンバーも固定ではなく、5〜6人が入れ替わりながら支えています。
「最初は仲間の一歩を応援したいと思っていたのに、いつの間にか、自分自身も仲間に支えられていることに気づいた。」と小笹さんは話します。
「私ができないことを、みんながちょっとずつ埋めてくれるパズルのピースみたいな感じ。助けてもらいながらのマルシェだなって。」
互いの苦手を補い合いながら続けてきたことも、この活動らしい姿です。

「昭和みたいな地域」を、今だからこそ
小笹さんが目指しているのは、イベントを大きくすることではありません。
「この日にいるから、よかったら来てね。」
そんな約束で自然に集まれる地域。
ドラえもんの世界のように、河原へ行けば誰かに会える。そんな風景に、どこか憧れを抱いています。
親になってから地域に知り合いを増やすだけでなく、子供の頃から、学生のうちから、その土地に引っ越してきたときにも、、顔見知りを増やしていけるようになることが、小笹さんの思い描く地域の未来です。

また、子どもの発達支援に関わる施設で看護師として働く経験を活かし、障がいの有無を問わず誰もが楽しめるイベントを開催したいと考えています。音楽やダンスなど、子どもから年配の方まで幅広い世代が参加できる場も、今後実現してみたいことのひとつです。

一本の糸が、やがて大きな布になるように
「つむぎ」という名前には、「つながり」という言葉以上の意味が込められています。一本一本の糸は細くても、少しずつ集まれば、色とりどりでしなやかな一枚の布になる。
その布は、楽しい時にはピクニックシートへ、困った時には三角巾や荷物を運ぶ布へ。形を変えながら、人々を支えられる存在になるのです。
「私は、その糸を紡ぐ人でありたい。」
地域に顔見知りが一人増えること。困った時に思い浮かぶ人が一人増えること。
それが、小笹さんが思い描く「ゆるいつながり」の第一歩なのかもしれません。
次回のつむぎマルシェは来年秋頃を予定しています。 一本の糸から始まる出会いが、またこの場所で紡がれていきます。

団体情報
【団体名】とつかママつながりラボ
【活動エリア】戸塚区を中心とした横浜市
【Instagram】https://www.instagram.com/totsukamama.tsunagarilabo/
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